地震学研究室

【研究成果 : GSC】南海トラフ深部のゆっくりすべりの時間変化を解明

2020/02/05

地震学研究室

2018年度に金沢大学GSC(グローバルサイエンスキャンパス)の第2ステージで平松研で研究活動を行なった横浜サイエンスフロンティア高等学校の河野さんと修士課程の中本さん、地震学研究室の平松教授は南海トラフ深部のゆっくりすべりの時間変化について Earth, Planets and Space 誌に発表しました。

南海トラフの沈み込み帯における深部低周波微動の解析から、短期的スロースリップイベントと深部低周波微動が同期して発生する領域のゆっくりすべりの地震モーメント解放率の時間変化を推定しました。

その結果、南海トラフ深部でのゆっくりすべりの活動には2011年東北地方太平洋地震の影響はなかったこと、紀伊南部および中部では長期的なゆっくりすべりの地震モーメント解放率の減少が見られたことを報告し、プレート境界面の摩擦状態が変化した可能性を論じました。

雑誌名:Earth, Planets and Space
論文名:Temporal variation in seismic moment release rate of slow slips inferred from deep low-frequency tremors in the Nankai subduction zone
発表者名:Yoko Kono, Keita Nakamoto, Yoshihiro Hiramatsu
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