【研究成果】酸化マグネシウムによる亜セレン酸吸着挙動とメカニズムを解明
水質地球化学研究室の福士准教授と宮下駿さん(2017年度博士前期課程修了)は、クニミネ工業株式会社、デンマーク工科大学、東京大学と共同で、酸化マグネシウムによる溶存有害陰イオン除去挙動とメカニズムを解明し、その成果が英文誌「Journal of Hazardous Materials」に掲載されました。
近年火力発電所などの工業廃水処理において、セレンなど有害陰イオン種の除去方法の確立が強く望まれています。本研究では高比表面積酸化マグネシウムは高pH条件において、これまで知られるどの鉱物系吸着材よりも優れた亜セレン酸吸着能を示すことを見出しました。さらに透過型電子顕微鏡と放射光施設を用いた先端分析から、亜セレン酸除去のメカニズムは、酸化マグネシウムが水酸化マグネシウムに相転移する際の微量元素共沈であることを明らかにしました。
雑誌名: Journal of Hazardous Materials
論文名: Superior removal of selenite by periclase during transformation to brucite under high-pH conditions
発表者名: Fukushi K, Miyashita S, Kasama T, Takahashi Y, Morodome S.
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